・本当に誰でも遊ぶことが出来るほど、簡単なゲーム。しかし内容はどこまでも深く、哲学的に考えさせれつつもシンプルに面白く、魅力のあるストーリーとなっている。
・いわゆる放置ゲームにも属するノベルゲーム。ストーリー解放のためにポイントを集めるのだが、文字をタップして集めるか、時間経過で自動で貯まるかのいずれかになっている。また、そのポイントを使ってより多くのポイントを集められるように、入手ポイント数を強化する事が出来る。
・他で類を見ない独特の雰囲気を持ったマルチエンディング形式のゲーム。音楽とイラストに妙な落ち着きと癒しがあり、世界観にどっぷりと浸れるようになっている。
概要
放置ゲームの要素を持ったノベルゲーム。自分探しをテーマに、プレイヤーに対して複数の性格診断を行いつつ、自分について考えていくストーリーとなっている。登場人物であるエスという少女と共に物語を読み解いていき、その少女の行く末も、ストーリーのエンディングも、全てプレイヤーの判断によって決まることになる。
序盤攻略法
バトル要素はまるでなく、かと言って複雑なパズルがあるというわけではない。しかし、ストーリーを進める上でEGOというポイントが必要になるので、今回はそのポイントの効率的な貯め方を記していく。ただし、そう難しいことではない。上記の通り、ポイントの貯め方は放置とタップの二つがあり、暗い廊下の奥から絶えず近づいてくる吹き出しを、消える直前にタップするというのが第一のポイントだ。吹き出しには文豪たちの書籍の名言が刻まれており、タップして消すごとにポイントが入るのだが、手前で消す事でより多くのポイントが入手可能だ。そうやってポイントを貯めて、次に必要なのは放置による入手ポイント数を強化していくこと。ここゲームでは秒間一定のポイントが入手されるシステムになっており、形としてはポイントを使って文豪の書籍を一定まで読み進めることで、秒間獲得ポイント数を上昇させられる。また、吹き出しと一緒に飛んでくる青い蝶や、エスという少女のところにたまに現れる蝶をタップすると広告が流れ、長時間放置した分のEGOや一定時間獲得可能なEGOの量を増加させることが出来る。それらを活用しつつ、ポイントを稼いでいこう。長時間続ければ実績解除でボーナスも得られる。
このゲームの特徴
このゲームの魅力は、エスという少女に集約されているといっても過言ではない。プレイヤーに性格診断を行い、またストーリーのキーキャラクターであるエスなのだが、ストーリーの進み方によって話し方や反応がガラッと変わるようになっている。物静かだが決して無感情ではなく、最初は少し怒りっぽい。ネタバレになるので詳しくは言えないが、あるエンディング後は最初とのギャップが相まってそれはもう愛おしくて仕方なくなる。また、自分探しがテーマである本ゲームにおいて、テーマに関わるのは主人公に対してだけではなく、エスもまた自己を探しているキャラクターとなっており、彼女の自分探しも命題となっている。そんなエスの抱えるもの、ストーリーやエスの敵となる存在、流れてくる文豪たちの作り出した名言や、聞こえてくる落ち着いた雰囲気の音楽が見事な調和をとり、放置ゲームとは思えない凄まじく強い世界観を作り出している。抽象的なことを言うのは好きではないが、あえて言うなら、このゲームは世界観を楽しむゲームだ。そしてやはり、その中心はプレイヤーとエスであり、彼女の存在がこのゲームの魅力を増してくれている。彼女の変化や彼女との会話はきっとプレイヤーを楽しませてくれるだろう。
次に、このゲームの特徴だが、それはやはりゲームシステムにある。何かを推理する謎解きでもなければ、戦うようなこともない。単なるノベルゲームでもないので、厳密にこのゲームをなんだと定義することは難しい。それ故に、システムが特徴となり得ている。放置で強くなるのではなく、放置でストーリーを開放する。まさに異色のゲームといえよう。しかし、じれったく思う人のためにタップによってストーリーを加速させることも出来る良心的なところもある。
そして、このゲームのいいところだが、それは上記にも書いたが誰でも遊べると言う点だ。絶望的にゲームが苦手な方でも、このゲームは確実に楽しめる。それくらいに簡単であり、しかし選択肢によってエンディングを分岐させられるため、ノベルゲームとしてのゲーム性も程よく取り入れている。
ガチャ・課金要素
課金要素は3つ。まずは放置とタップのEGOの獲得数を上げるための課金。もう一つが、広告の削除。そして最後の一つが、追加コンテンツだ。最後の要素はエスとの会話や物語を楽しみたい人向けとなっている。また、眼鏡好きの人向けにエスに眼鏡をかけされるという遊び心に溢れた課金要素もある。眼鏡は1600円と少し高いが、クリア後にエスとの会話を無限に楽しめるため、それに少し彩りをつけたい方にはおすすめできるのではないだろうか。
ガチャについてだが、このゲームにガチャはないため、人によっては全く課金は必要ない。
まとめ
異色のゲームアルターエゴ。ストーリーもキャラクターも素晴らしいゲームだが、肝心の世界観という1番の宣伝したい要素は言語化が難しい。しかし、どこか本能的に安らぎと没入感を与えてくれるので、評価は軒並み高い。このゲームに関して言えることは、百聞は一見にしかずということ。体験して、浸ることでそれを実感し、そして知ったことを感謝するだろう。このゲームは、そんな不思議な魅力を持つゲームである。
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